田舎での柴犬ワンオペに疲れ、引っ越し計画中で断捨離しまくっているもふこです。
次のお部屋はモロッコ風な感じにしたいと考えています。
昔から模様が好きで、モザイクに惹かれます。ハンガリーには立派なシナゴーグ(ユダヤ教の教会)があるのですが、中の装飾が本当に細かくて美しい。ムーリッシュリバイバル建築というそうですが。イスラム建築とスペイン装飾が融合したようなものでしょうか。このシナゴーグはヨーロッパでは一番大きいシナゴーグだそうです。中のモザイク模様の細かさ、美しさは必見です。ちょっと入場料は高いのですが。。
そんな私の心をわしづかみにした漫画が岩本ナオさんの「金の国水の国」です。
この度アニメ映画化されるそうですので期待大です。
この記事では「金の国水の国」を紹介したいと思います。
あらすじ
敵対するA国とB国があり、みかねた神様がA国に対しては国で一番美しい娘をB国に嫁にやること、B国に対しては国で一番賢い男をA国に婿にやることを命じます。
そんな中、A国のおっとりしたお姫様はB国の口が達者な男と出会い、国を巻き込んだ一大事業へと話が進みます。
設定がすごい
この漫画のストーリーの軸は一見単純なのですが、細かい設定や登場人物がとても面白いです。A国では一見荒くれ物のヤクザな外見のお兄さんが国一番の知識階級で寄木細工を作ったり、B国では族長(♂)が可愛い男の子を従えていたり。
個人的に好きなのはライララ、という黒づくめの服の女性です。サウジアラビアのアバヤとヒジャブを着ているイメージだと思います。ライララはA国のキャラで、とっても強い。
作中ではA国とB国の文化の違いがわかりやすく明確で、A国はおそらくアラビア、モロッコなどイスラム系の文化様式、B国ではモンゴル的な文化様式をモデルにしているように感じました。それぞれの建築、衣装、床に座って食べるなどの生活スタイルの差も見どころです。
一巻分、4話程度のお話なのですが、ラブストーリーあり、アクションあり、頭脳戦あり。。
絵がすごい
人物の書き込みは緻密ではなく割とシンプルで、一般的に想像される少女漫画のようなおめめキラキラ、という感じではありません。
この作品が細かいのは背景や衣装です。特にA国の街並み、奥にお城があり、城下町があり、様々なものが取引されるバザールのようになっている様、アラジンのような世界観が見事に表現されています。
建物は私の大好きなモザイクのようなあしらいもみっちり。どうやって描いているのでしょうか。本当に素敵です。
A国の辺境のお姫様の衣装も細かい書き込みが素晴らしいですし、イスラムな感じをイメージしているのか外出時には頭にストールやヴェールのようなものをかぶっています。そのストールが毎回違っておしゃれなのです。ふちに飾りがあったりしてその飾りの細かさ。
B国の方は自然の描写がすごいです。植物や動物、夜の森とそこにかかる橋。スクリーントーンはほとんど使っていないのではないかと感じます。
絵をじっくり眺めるだけでもあっという間に時間が経ってしまう作品です。
映画
この度2023年春公開で映画化されることが発表されました。
嬉しいような怖いような。
キャストはメインの2名だけ発表されています。A国のお姫様が浜辺美波さん、B国の青年が賀来賢人さん。
個人的にはアニメの声優はプロの声優さんに担当していただきたい派なので、担当によっては観るのをやめようと思ったのですが、トレーラーを見る限りお二人には期待できそうです。
絶対観に行こう。
(追記)映画を観た感想
公開初日に映画を観てきました。戦ったり、呪ったりする激しいアニメ作品が多い中、ほっこりさせるこの作品はどのくらいお客さんが入るのかわかりませんが、原作を上手に映像化していると思いました。
素晴らしいA国の内装
一番すごいなと思ったのが、主人公サーラのお姉さんがいるお城の内装です。ハンガリーの教会で見たような、様々な模様が柱にも壁にもあしらわれ、それがごちゃついた印象になっていない。
また、寄木細工が出てきますがこっちも緻密な柄が表現されていて美しかった。
お姉さんの顔が少し怖すぎたのと、国の名前を原作から変更する必要があったのかがちょっと謎でしたが映像が美しく、声優さんも皆さん違和感なし。
エンドロールがものすごく素敵
エンドロールで絵が流れるのですが、それがものすごく素敵です。これだけでも見る価値ありで、どこかで売って欲しいなぁと思いました。原画展とかないかなぁ。あったら行きたいです。
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